リフォーム見積もりの作り方|初心者でも分かる手順と注意点
この記事で分かること: リフォーム工事の見積もりを正しく作る手順、原価の考え方、利益を確保する値付けの基本。
見積もりを作る前に確認する3つのこと
① 現場の実測 図面があっても、築年数の経った建物は図面通りでないことが珍しくありません。面積・高さ・開口部の数を現場で実測するのが基本です。実測の精度が見積もりの精度を決めます。
② 施主の要望と優先順位 「水回りを全部やりたいけど予算は300万」のように、やりたいことと予算が合わないケースは日常です。最初に優先順位を確認しておくと、見積もりの段階で「必須工事」と「予算次第で追加する工事」を分けて提案できます。
③ 既存部分の状態確認 解体してみないと分からないこと(柱の腐食、配管の老朽化など)はありますが、事前に確認できる範囲は確認しておきます。「追加費用が発生する可能性がある箇所」を見積書に記載しておくと、トラブルを防げます。
見積もり作成の基本手順
ステップ1:工種を洗い出す
リフォーム工事で一般的な工種の例:
解体・撤去、大工工事(下地・造作)、電気工事、給排水設備工事、内装仕上げ(クロス・フローリング)、建具(ドア・窓)、外壁・屋根(該当する場合)、塗装、クリーニング
やりがちなミスは「工事に付随する作業」の抜け漏れです。たとえば、ユニットバスを入れ替えるなら、解体→配管→電気→防水→UB設置→クロス補修→クリーニングと、UB本体以外の工種が複数必要です。
ステップ2:数量を拾う
各工種について、面積(㎡)、長さ(m)、箇所数を実測から拾います。
たとえばクロス張替えなら、壁と天井の面積からドアや窓の面積を引きます。材料のロス率(通常5〜10%)も加味するのが一般的です。
ステップ3:単価を設定する
単価の決め方には大きく2つの考え方があります。
材工分離方式 … 材料費と施工費(人工)を分けて計算。透明性が高く、施主への説明がしやすい。
材工共方式 … 材料費と施工費を合わせた複合単価で出す。項目がシンプルになるが、内訳が見えにくい。
どちらが正解というわけではなく、取引先や案件の性質で使い分けます。ただし、材工分離の方が「なぜこの金額か」を説明しやすいため、個人の施主向けでは信頼されやすい傾向があります。
ステップ4:諸経費と利益を載せる
直接工事費(材料費+施工費の合計)に加え、以下を見積もりに含めます。
現場管理費 … 直接工事費の5〜10%程度が目安。現場監督の人件費、安全対策、仮設費など。
一般管理費 … 会社の間接費(事務所、車両、保険など)を工事に按分。5〜10%程度。
利益 … これがなければ会社は続きません。工事粗利率は業界平均で20〜30%程度。安すぎると品質を維持できず、高すぎると受注できません。
ステップ5:書類として仕上げる
数値が固まったら、見積書としてフォーマットを整えます。宛先、見積番号、有効期限、支払条件、工期、備考(追加費用の発生条件など)を記載して完成です。
値付けで失敗しないための考え方
原価割れを恐れるあまり「高め」に出すと、受注率が下がります。 逆に、受注を取りたいあまり「安め」に出すと、利益が出ません。
大事なのは、自社の原価を正確に把握することです。「うちの職人1人工はいくらか」「材料の仕入れ値はいくらか」「間接費はいくらか」を数字で持っていれば、「この金額なら利益が出る」と自信を持って提出できます。
原価管理を手計算でやっている場合は、見積もりと連動した原価管理の仕組みを導入すると、赤字受注を防ぎやすくなります。
まとめ
リフォーム見積もりは、現場の実測 → 工種の洗い出し → 数量と単価 → 諸経費と利益 → 書類化、の順番で作ります。精度の高い見積もりは、施主の信頼を得るだけでなく、自社の利益を守ることにもつながります。
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